今回はコート・ド・ニュイ地区で唯一グラン・クリュに格付けされた白ワインMusigny Blanc(ミジュニー・ブラン)のお話をしたいと思います。シャンボール・ミュジニー村を代表する生産者で、ブルゴーニュ全域でもトップ生産者に入るとの声も多いComte Georges de Vogue(コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ)が唯一生産している白ワインです。
7.2haを所有している特級畑のミュジニー 中の、約0.5haだけシャルドネ植えて、この白ワインが造られています。年間生産量は年によって異なりますが約2000本程度という驚く程少ない本数です。1993年にこのシャルドネが全て植え替えられたのを機に、特級のミジュニー・ブランを名乗れるにも関わらず、樹齢が低いという理由でブルゴーニュ・ブランに格下げしてしまいました。写真は現在のヴォギュエのブルゴーニュ・ブランで値段の方は相変わらず特級並みの価格には変わりありませんが…….
ヴォギュエのミュジニーの赤も樹齢25年以下は使わず、現在の醸造責任者フランソワ・ミエさん曰く「ワインのボディは技術で造れます。でも余韻だけは絶対に造れない。地中深くからミネラルをふんだんに吸収するからこそ永遠に続くかのような余韻を味わえる」との事です。やはり技術だけでは本当に素晴らしいワインは作れないというのは同感で納得です!
先日モレ・サン・ドニに行ってヴォギュエの畑を通った時「ミジュニー・ブランはそろそろグラン・クリュに格を戻すみたい」というのを小耳に挟みました。
1993年にシャルドネが植え替えられ22年、あと3年で25年を迎えます。25年を機に品質がグランクリュにそぐわないと判断された時点で特級になるのでは?というのが僕の予測なのですが実際に特級復活するのはいつなのでしょうか?写真は特級のミジュニー・ブランの頃のワインで現在では幻になってしまいました……
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